畳のある暮らし

自然と人をつなぐもの

畳は日本の風土に合った優れた床材であり、その歴史は奈良時代からと長く、 中国伝来のものが多い日本の伝統物の中で、畳は日本独自の伝統的な建材です。 その工程は、自然に自生していた藺草(いぐさ)という植物を人工的に栽培し、 刈り取り、泥止め、乾燥、収納・貯蔵、選別と機械織りといった作業を経て畳となるのです。 新築の和室に入ると畳の素材である藺草(いぐさ)の良い香りがします。 この香りに多くの日本人は癒され、気持ちを和ませてきました。 畳のある部屋を和室と呼ぶには、そのような理由があったかもしれません。

い草の魅力

藺草(いぐさ)の香りにはフィトンチッドと呼ばれる成分が多く含まれています。
フィトンチッドは、樹木が、虫を寄せ付けない為、傷ついた幹を癒すために分泌する成分です。 多くの人が森林浴は気持ちが良い、癒されると思うのはこの為なのです。 この藺草(いぐさ)の効能のため畳の部屋にいることで家に居ながら森の中にいるような気持ち良さを感じることができるのです。

もしもの時の一部屋に

普段、畳のある部屋を使用されない方でも和室が一つあるととても便利です。 急な来客への応接室や寝室として利用できたり、小さなお子様の遊び部屋としても活用できます。
このような普段使いされない方向けにご予算をあまりかけない畳のご提案もしております。

畳のメリット

【調湿機能】

畳には色や香り等の癒しの効果の他に湿度を調整する機能があり、 梅雨から夏場は湿気を抑え、反対に、冬場は乾燥した室内に水分を放出し、
乾燥を防ぐ役割を果たします。

【断熱効果】

住宅断熱の為に使用される二重窓などは、ガラスの間に空気の層を作り断熱効果を高めるのと同じように、藺草(いぐさ)も1本1本空気を含んでいるため、同じような効果が期待できます。

【遮音効果】

藺草(いぐさ)に含まれる空気は、断熱効果だけでなく遮音性能も高める役割も果たしています。畳本体には衝撃音をやわらげ、フローリングに比べ足音が響きにくい効果があります。また、お子様やご年配の方の転倒事故などによる怪我のリスク軽減にもつながります。

畳のデメリットと対策方法

畳は水分の吸収が早いので食べ物など落とした際すぐに拭かないとシミになりやすかったり、畳の許容量を超える湿気があるとカビが発生しやすくなります。

●対策・メンテナンス方法

【予防】

  • 天気のいい日には換気しましょう。
  • 梅雨の時期は除湿機かエアコンでこまめに除湿しましょう。
  • 掃除機をこまめにかけるとカビが好む埃が取れ、湿気も溜まりにくくなります。

畳の下に敷くシートもご用意しております。
防虫・防湿シートは湿度を調節し、ダニなどの虫の発生を防ぎます。

【もしカビをみつけたら】

  • 消毒用エタノールを直接スプレーするか、タオルに染み込ませて拭きます。
  • 畳の目に入っているカビは古歯ブラシでこすりながら掃除機をかける。
  • 仕上げにもう一度エタノールで拭き上げると除菌効果が高まります。